動詞 spell の「つづる」じゃない意味は❓―🖋―#つぶやき英単語 2558

(2024.5.3)

動詞の spell に『つづる(綴る)、正しく書く、つづりを言う』の意味が有るのはお馴染みだと思います。
spelling = スペリング という言葉が『つづること、つづり』の意味で普通に使われていますしね。

では、Ignorance spells trouble. はどんな意味になるでしょうか?
これは、「無知がトラブルを招く」ということだそうです。

このspell は『(という)結果になる、(結果を)招く、意味する』という意味で用いられています。
主に trouble (めんどう事)や disaster (災害)のような悪い事態につながる場合に使われるようです。

spell のこの用法は、オンライン英会話 Bizmates のレッスンで初めて知りました。
まだまだ知らないことはたくさんありますが、それだけ学ぶ余地があるとポジティブに受け取っておきたいと思います。


「千と千尋の神隠し」の英語タイトルは?―🎥―#つぶやき英単語 1552

(2022.3.12)

日本映画の英語タイトルは誰が決めるのか分かりませんが、
元の日本語から想像しにくいものも有ります。

ジブリの映画でも
「千と千尋の神隠し」の英語タイトルは Spirited Away です。

spirit は名詞では『心、霊魂、神霊』ですが、動詞の用法も有って、
副詞のaway を伴ったspirit away は『(こっそり、神秘的に)さらう、奪い去る』の意味になります。
なので、spirited away は「神隠しされて」的なことですね。

映画を見ている人のイラスト(家族)
Don’t eat a lot, Dad.

それはいいとして、何で「千と千尋」を題から外しちゃったんでしょうか?
(日本語だと、千と千尋を外して「神隠し」という題にしたら、チープなホラー映画みたいですけど。)

Sen and Chihiro spirited away なら、
「神隠しされた千と千尋」ということで、元の題には近いと思うんですが、
これで、何がいけないのか想像すると
・単純に少し長い。
・頭に日本語の人名が二つも入っていたら、英語圏の人には覚えにくい。
・なんか二人が神隠しされたみたいで分かりにくい。
など、いろいろあります。

日本語のタイトル以外の事前情報なくこの映画を見ると、途中で千尋が千になって同一人物であることが分かるわけです。タイトルで提示された小さな謎が解ける面白みが有ります。
これは漢字を見るから千尋の略称が千になるのが自然に納得できるのであって、音で Sen と Chihiro と表したのではここは伝わらないと思います。なので、ローマ字でタイトルに入れるほどのおいしさが無いのかもしれません。 

ただ、千と千尋の神隠しは「名前が非常に大切な意味を持つ」ということで成り立っているような物語なので、そのタイトルから名前が消えてしまうのはちょっと皮肉な感じです。

今日の結論は、こんなところにしときます。
’Sen and Chihiro’ was spirited away from the title of the movie.
その映画のタイトルから千と千尋が神隠しされた。

スパンコールは〇〇〇訛りだって―✨―#つぶやき英単語 1379

(2021.6.22)

アメリカの国歌のタイトルの The Star-Spangled Banner は
直訳すると「星がちりばめられた旗」ですが、一般的には「星条旗」と訳されています。
(ただ、星条旗にはStars and Stripes という言い方も有って、
 星=Stars で、 条(縞模様)=Stripes だから、こちらの方が直接的な訳語です。)

Star-spangled の spangle という単語を辞書で調べると、
『スパンコール、ぴかぴか光るもの』や
『ぴかぴか光る金具を付ける、ぴかぴか光らせる、ちりばめる』の意味だそうです。

スパンコール、派手な衣装についているキラキラしたやつ、は spangle だったんですね。

✨

でも、じゃ何で日本語ではスパンコールと言うのでしょうか?
例えば、同様の言葉でもフランス語とかが日本に先に入ったのなら、読み方違っても不思議はないですが・・・。
ちょっと調べたんですけど、スパンコールは他の言語から来ているのではなさそうで、実際に spangle から来ているらしいのですよ。

ではなぜ spangle がスパンコールになったのかですが、
唯一見つけた答えは
「スパンコールは spangle の日本語訛り」ということです。
答えになってるのかは分かりませんが、Wikipediaに書いてありましたので、
そういうことなんでしょう。