「酸化と還元」の英語は?―🧪―#気になる英語調べ隊 2385

(2024.12.21)

化学用語の『酸化』は英語では oxidation で、『還元』は reduction です。

Oxidation is the process in which a substance loses electrons, and reduction is the opposite process in which a substance gains electrons. These processes always occur simultaneously.
「酸化は物質が電子を失うプロセスで、還元は逆に物質が電子を得るプロセスです。これらのプロセスは常に同時に起こります。」

『酸化還元』という場合には、oxidation-reduction や redox という言葉が使われます。
このうちの redox は、 reduction と oxidation を合わせて短縮したものです。
これだと「還元酸化」の順番になっていますが、まあ語呂が良い言い方が選択されたのだと思います。
(酸化還元の順番にして ‘oxired’ だと発音が難しそうですし、何かの過去分詞形みたいに見えます。)

動詞としては『酸化する』が oxidize、『還元する』がreduce です。

酸化還元は、中学校の理科で習う化学反応の基礎なので
英語の用語も覚えておいてもバチは当たらないと思います。

鉛 lead がやっかいな件―🩶―#気になる英語調べ隊 2353

(2024.11.19)

鉛(なまり)はやっかりなのですよ。

まず、伝統的な和名があり、当然ながら英語名とは全然違います。
英語では鉛は lead です。

この英語名のlead と元素記号のPbは関係ありません。
Pbはラテン語のplumbumに由来するそうです。

その上、
英語名のlead は『導く』の意味の動詞のlead と同じ綴りなのに
発音が違います。
『鉛』のlead の発音記号は léd(レッド)で、
『導く』のleadは líːd (リード)です。

なので、元素記号、和名、英語名が似ても似つかないのに加え
英語名の発音が、同綴りのよく見る単語と発音が異なるわけで・・・。
いろいろ要注意なのですね。

ちなみに
日本語の「鉛(なまり)」は
「なまる」という言葉と関係していて「軟らかい金属」ということから来ているとか。

(元素関係の関連投稿→ここ
(leadの過去・過去分詞がleadedになる場合がある件→ここ

ラドン, radonと Rodan ―🎥―#気になる英語調べ隊 2346

(2024.11.12)

ラドンと聞くと何を思い浮かべるでしょうか?

ラドンは、原子番号86 で元素記号Rn の元素ですね。
無味無臭、無色の気体であり、希ガスに分類されます。
英語では radon です。

辞書 Collins の説明では
Radon is a radioactive element in the form of a gas.
「ラドンはガスの形で存在する放射性元素」
となっています。

(化学元素に関して英語名・和名などを、この86番目のRadon ラドン までまとめました。→ここ) 

ラドンと言うとラドン温泉というのを思い出す人もいるでしょうか?
これは、ラドン発生装置から安全な濃度のラドンガスを浴槽内へ送る方法で作られた人工温泉で、いろいろ効能がうたわれています。
(ただし、安全なラドンの濃度はごく低濃度になるはずです。
放射性元素なので、ラドンは気体として吸い込むと、肺癌のリスクが上がるとも言われています。)

また、ラドンと聞いて怪獣を思い浮かべる方もいるかもしれません。

ラドンは、怪獣映画『空の大怪獣 ラドン』1956年作に初登場して以来、
ゴジラ、モスラと共に東宝三大怪獣と称され、他の作品にも多く出ています。

実は、この怪獣のラドン、英語ではRodan なんだそうです。ロダン?
(元素と同じ Radon と思っていたのですが、違うんですね)
なんで、この英語名になったかは分かりません。
知っている方がいたら、ぜひ教えてください。

サイリューム(サイリウム)の英語―🌟―#つぶやき英単語 2318

(2024.6.30)

アイドルのコンサートなどで観客の持つ光るスティックはサイリュームやサイリウムと呼ばれていますね。

Weblio で『サイリューム、サイリウム』を調べると
これが CYALUME という登録商標から来ていることが分かりました。
一般名としては、光るスティックの意味で glow stick 、light stickや、化学反応で光るので chemical light のようになります。

ただ、紛らわしいのは
『サイリウム』で調べると psyllium という別の単語もあるようです。
これは『オオバコ』あるいはその一種の事や、そこから作られる生薬のことを意味するようです。
サイリウムで検索すると、確かに健康食品的なものがたくさん出てきます。

なので、サイリウムを買ってきてと言われたら
CYALUME (光るスティック)なのか、 psyllium (健康食品)なのかは確認した方がいいかもしれません。
(そんなことは、あまり無いと思うけど)

英語で「同位元素」は❓―📚―#つぶやき英単語 2215

(2023.12.14)

原子番号が同じで質量数が違う原子のことを『同位体』や『同位元素』と言いますが、これを英語では isotope と言います。

The Free Dictionary でのisotope の説明は、
one of two or more atoms with the same atomic number that contain different numbers of neutrons
「原子番号が同じで、中性子の数が異なる2つ以上の原子のうちの1つ」
となっていました。

また、『放射性同位元素』は radioactive isotope になります。

使ってみましょう。
Objects containing organic material can be dated by radiocarbon dating using the properties of 14C, a radioactive isotope of carbon.
「有機物を含む物体の年代は、炭素の放射性同位体である14Cの特性を利用した放射性炭素年代測定によって知ることができます。」

科学って教わるから分かりますけど、原子とか中性子とか同位元素とか、
自分の目と頭でこういうことを考えつくというのは大変なことですね。
科学を切り開いた先人たちの功績には敬意を払うべきでしょう。

英語で「イオン化傾向」は❓-🧪-#つぶやき英単語 2048

(2023.7.4)

化学の授業で習う『イオン化傾向』は、英語で ionization tendency と言います。
ionizationが『イオン化』で tendencyが『傾向』なので、そのままな感じですね。

イオン化傾向は、金属が溶液(主に水溶液)中で、陽イオンになろうとする性質のことです。
このイオン化傾向が大きい順に金属元素を並べたものは、イオン化列=ionization series と呼ばれます。

主な金属のイオン化列はつぎの通りになります。
元素記号 [英語名、日本語名]で表記しています。

Li [ lithium、リチウム ] > K [ potassium、カリウム]> Ba [ barium、バリウム]> Ca [ calcium、カルシウム ]> Na [ sodium、ナトリウム ]> Mg [ magnesium、マグネシウム ]> Al [ aluminum、アルミニウム ] > Zn [ zinc、亜鉛 ] > Fe [ iron、鉄 ] > Cd [ cadmium、カドミウム] > Co [ cobalt、コバルト ]> Ni [ nickel、ニッケル ]> Sn [ tin、スズ] > Pb [ lead、鉛 ] > (H [ hydrogen、水素 ] ) > Cu [ copper、 ] > Ag [ silver、銀 ] > Hg [ mercury、水銀 ] > Au [ gold、金 ]

(元素記号と異なる文字で始まる英語名を斜体字にしておきました。)

この中ではリチウムは最も陽イオンになりやすく、金は最も陽イオンになりにくいことになります。

化学の勉強されている方は、せっかくですから元素の英語名も覚えてしまえばいいかと思います。

化学と関係ないacid ❓-🧪-#つぶやき英単語 2021

(2021.6.10)

acid は、名詞では『すっぱいもの、酸』、形容詞なら『すっぱい、酸性の』などの意味ですね。

ただ、この他に
『(気質、言葉、批評などが)しんらつな、気難しい』の意味の形容詞としても使われるのだそうです。
(オンライン英会話のレッスンで、acid にこういう意味があることを知りました。)

例えば
His acid remarks caused friction within the group.
「彼の辛らつな発言が、グループ内の軋轢を生んだ。」
のようにつかえます。

まあ、言葉が劇薬並みにきつい人とかを思い浮かべると、イメージとしては分かりやすい気がします。

trimer と trimmer -🙈-#つぶやき英単語 1701

(2022.8.7)

えーっ、最近書いたNo.1998の中で、ちょっと typo がありまして、
爪切りの言い方の一つ nail trimmer を、mが一つしかないtrimer と打ってました。
こそっと直しました、ごめんなさい。

でも、スペルチェックに引っかからなかった気がするんですけど・・・。
それもそのはず。
mが一つのtrimer という単語は実在してて、辞書にも載ってるんです。
(このように間違えたスペルが、他の意味の単語と偶然同じになった場合には、当然スペルチェックでは抽出されません。単語として有るんですから。)

trimer は化学用語で『三量体、トリマー』。同一分子が3個結合してできた化合物のことだそうです。
元になる分子である単量体 monomer が2つ重合したのが二量体 dimerで、3つが 三量体 trimer なんですと。また、このような数分子が重合した化合物をまとめて、オリゴマーoligomer と言うとか・・・・。

ちなみに、
三量体のtrimer の発音は、 tráimər (トゥライマ)で
刈込用具のtrimmer は、trímər (トリマ) なので、違うんですね。

なんだ、リスニングなら間違えなかったのに。
いや、すみませんでした。

関連投稿→summary と summery

水素―H-#つぶやき英単語 1534

(2022.2.24)

『水素』は英語では hydrogen です。
発音記号で hάɪdrədʒən 、カタカナで書けばハイドロジェンかハイドゥラジンに近い発音です。
hydro「水の」とgen「生む」で、「水を生み出すもの」ということです。
日本語でも水の素で水素ですから、同じような意味合いですね。
(ただし日本語の水素は、オランダ語を日本語に訳したものだそうで、英語から訳されたものではありません。)

💧

Hydrogen is the lightest chemical element with the symbol H and atomic number 1 .
Usually, it exists as a colorless, odorless, and flammable gas, and is also found in a variety of compounds.
水素は、化学記号Hで原子番号1の最も軽い化学元素です。
通常、無色・無臭で可燃性の気体として存在し、様々な化合物にも含まれています。

Hydrogen can be obtained by electrolysis of water.
Since fuel cell vehicles (FCV) use hydrogen as fuel, hydrogen stations that supply it to FCV may also become more common in the future.
水素は、水の電気分解によって得ることができます。
燃料電池自動車(FCV)は水素を燃料として使用するので、FCVに水素を供給する水素ステーションも今後普及する可能性があります。

英語で「元素の周期表」は?―🧪―#つぶやき英単語 1522

(2022.2.12)

化学の授業で出てくる『元素の周期表』は英語で何というでしょうか?

periodic table of the elements と言うのですね。
periodic table だけでも通じます。

elements『元素』の periodic 『周期的な』∔ table 『表』ですから、まあそのまんまなのですけれど。

原子量で並べると周期的に似た性質の元素が存在しているのを periodic law 周期律と言うのですが、これを表に整理して見やすくしたのがperiodic table 周期表です。

🥼

日本語と英語の元素名や元素記号の対応が分かりにくい元素が有るので、
その辺確認するために隙間時間でPeriodic Tableにまとめてみました。
(なんやかや1週間ぐらい、いじくっていた気がします。)

これが僕がEXCELで書いた元素周期表で、元素の英語名と日本語名を並べています。
This is the periodic table of elements that I made using EXCEL, showing the English and Japanese names of the elements.

英語での元素名の読み方や、日本名との違いなどについては、今までにもちょっと書いたんですけれど、ちょっと別にまとめようと思ってます。今日は周期表だけで満足しました。

→関連記事)Sodiumとか