(2022.4.8)
読書が好きな方の中には、むさぼるように本を読む感じの人もいらっしゃると思います。
『むさぼり読む』というのを辞書で引くと devour という単語が出てきます。
(devour の発音は diváuər ディヴァウア です。)
この単語について、辞書の初めに出てくるのは『むさぼり食う』です。
語源も「すっかり飲み込む」という意味のラテン語だそうです。
ここからイメージが広がって、
devour の目的語がbooks などになれば『むさぼり読む』になるわけですね。
(日本語でも食い入るように見るとか言うのは似た感覚かもしれません)

例文です。むさぼり食う・むさぼり読むを両方入れてみました。
He devoured the report of that criminal case while devouring sandwiches.
「彼はサンドイッチをがっつきながら、その犯罪の報告書をむさぼり読んだ」
(ちょっと変人の探偵がやりそう)
devour は他にも
火事・疫病などが『(~を)滅ぼす』、海や闇などが『(~を)のむ』の意味でも使われます。
The wild fire devoured the small village.
「山火事がその小さな村をのみこんだ」
また、好奇心や心配が『(人を)夢中にさせる,悩ませる』の意味で、以下のように受け身の形でも使われます。
He was devoured by anxiety.
「彼は不安感にむしばまれていた」
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夢中になるような本に出合えることは幸せですから、たまにはむさぼり読むぐらいでもいいかもしれません。
ただ情報については、少し冷静に考えて咀嚼することも必要ですね。